このページでは、埼玉県の中学3年生の9割が受けている「北辰テスト」の傾向と対策をやさしく説明していきます。
少しでも北辰対策をはじめるきっかけになれたら嬉しいです。
コーチ
埼玉県の人にはおなじみの「北辰テスト」について教えてほしいな
了解!北辰テストについてどこよりも優しく教えるね
賢い犬
北辰テストの日程と範囲を確認
このページのもくじ
北辰対策をはじまるまえに
北辰テストとは
どんなテストなの?
北辰テストとは埼玉県で「学力向上の道しるべになりたい」をコンセプトに1952年から行われている学力テスト。
基本的には中学3年生が受ける模試みたいなもので、埼玉県内ではおなじみの学力テストです。
他県では複数の模試があり、その継続年数も短いところが多いです。
そのため、埼玉県の北辰テストはかなりレア!これを利用しない手はありません。
埼玉県内の9割が受験
北辰テストは年に8回あります。そのうち一回でも北辰テストを受けている埼玉県内の中学3年生はなんと9割以上になります。
これは北辰テストが埼玉県内で信頼性が高い学力テストとして受け入れられている証です。
しかも複数回受けている人がほとんどなんだよ!
賢い犬
コーチ
ん?なんで、学力テストをわざわざ複数回も受けるの?
それはね!一回では正確性が足りないのもあるけど、受けるごとに点数が上がる傾向があるからだよ!
賢い犬
北辰テストが不安なお母さんはこちらの記事も見てくださいね。
テストを受ける目的はいろいろ
北辰テストには大きく分けて3つの目的があります。
- 埼玉県内で自分の学力の位置を把握する
- 私立高校の入試で使う
- 公立高校の入試の練習
自分の学力位置を把握
北辰テストでは、北辰偏差値と言われる埼玉県内の偏差値を知ることができます。
この北辰偏差値を知ることで、今の自分が埼玉県内の中学3年生の中でどれくらいの学力位置にいるのかがわかります。
北辰テストでは、かなり詳しく偏差値がでるため、これを参考にして勉強の目標や学習成果を確認する目的があります。
コーチ
なるほど!埼玉県内で自分の学力の位置を知る目的もあるんだね!
偏差値は25~75の間で表現され、ちょうど真ん中が50になります。得点だけではなく平均点もしっかりと考慮されているので、得点だけを見るよりも信頼性が高くなります。
私立高校の入試で使う
北辰テストの結果は私立受験で役に立ちます。
埼玉県のほとんどの私立高校では、入試を受ける前に「確約」をもらうことができます。
この確約をもらうときに、北辰テストの結果を使うことが多いのです。
埼玉県特有の制度だね。だいたい2回の平均が使われるよ!
賢い犬
公立高校の入試の練習
北辰テストは、埼玉県の公立高校入試と似たような形の試験となっています。
そのため、私立の確約を目的として受けるのではなく、公立入試の練習として受ける方がほとんどです。
北辰テストでは一般の模試と同じ様に、志望校を指定して合格率を確認することができます。
さらに志望校の第一志望の人数の中で順位を出してくれます。
例年の倍率などと照らし合わせて後どれくらい偏差値、点数を上げるべきか考えるきっかけになります。
テストを受けるメリットは?
- 自分の弱点がわかり効率的に学習できる
- 公立入試の形式に慣れることができる
- 志望校を見極めることができる
自分の弱点を知る
北辰テストの結果を見るだけで、どこが自分の弱点なのか確認することができます。
これは大きなメリットですね。
北辰テストを受けただけで終わってしまう子も多いのですが、北辰テストの最大のメリットは受けた後にあります。
テスト結果には、どの分野を強化したらいいのかが詳しく書いてあります。
本番の入試までに最大で8回も自分の弱点を教えてくれるのはめちゃくちゃメリットですね。
コーチ
自分の現実を突きつけられるのか、、
そやで、なんとしても入試までに弱点を無くしていこうね
賢い犬
公立高校の入試形式に慣れる
公立の入試形式に似た問題が多くでるため、入試本番に慌てずに対応できるようになります。
入試には慣れが必要です。
北辰テストは会場が用意されているため、ふだん味わうことができない緊張感でテストを受けることができます。
コーチ
メンタルの状態を保つコツをつかめば、いつもどおりの力が発揮しやすいね
志望校を見極めることができる
北辰テストでは、志望校を4つまで指定することができます。
テスト結果をもとにどれだけ合格確率があるのかを教えてくれます。
さらに、第一志望に関しては、受講者の中でどれだけの人数が第一志望にしているのかも教えてくれて、その中で自分が何位なのかもわかります。
この結果が志望校を選ぶ基準になるのです。
合格率だけでなく、あと何点必要なのかも教えてくれるよ
賢い犬
北辰テストの数学
傾向
大問が1、2、3、4とある構成になっています。
5教科の中では平均点が低めになることが多く、30点台になることもあります。
難易度は問題によって極端に変わり、基本的で易しい問題からかなり難しい問題まで幅広く出題される傾向。
ただし、基本的な問題が6割以上なので、問題を見極めることも大切。
大問1そして大問2では、基本的な問題が多く出題される。ここは学校の定期テストでも出題されるレベルです。
大問3と大問4では、基本プラス応用、さらにかなり難しい問題も出題される傾向があります。最後の問題は100点阻止問題になっていることが多い。
出題される範囲は中学3年間の数学がまんべんなく出題されます。
点数が分かれるのは証明問題や関数や比を絡めた図形問題です。
問題数も多いため、時間配分を考えながら問題を解く必要があります
さらに詳しい傾向はこちら
関数問題
1次関数と2次関数の基本的なものだけではなく、座標と図形を複合した問題が多い。
座標を使って面積を求めたりすることがほとんどです。
面積の比や等しい面積となる条件が追加され、座標を求める問題になります。
正答率は10%を切ることが多いです。
平面図形
一番最後の問題は合同を利用した図形問題。
問題の出し方は面積が関わることがほとんどです。
こちらはひらめきが必要になることが多く、正答率も5%以下になります。
こんな問題が出ます
証明問題
完全記述式で出題される。
配点は7点、部分点もあります。
対策
基本的な対策ポイントは
- 基本的な問題を確実に解く
- 易しい問題と難しい問題を見極める
- ケアレスミスに気づく
この3つですね。
狙う得点によっても細かく対策が変わってきますが、どの得点台を狙うにしてもこの対策は有効です。
解ける問題を確実に解く。これができれば平均点は確実に取れます。
具体的に偏差値を上げる
北辰テストの英語
傾向
英語は大問1でリスニングが28点。
イラストがあるリスニング問題は簡単ですが、最後の3問はかなり難しいです。
大問2では日本語から英語に直す筆記問題が12点分出ます。
例年は6回目以降に選択式から筆記に変わっていくのですが、2022年は筆記で書かせることが多くなりました。
大問3では少し長い長文問題が出題されます。
大問4では3ページくらい続く会話文が出題されます。
さらに途中で英作文の問題が4点分あります。
大問5では短めの長文が出題され、最後に英作文が6点あります。
語彙や文法に関する問題も多い。
長文総合では700文字を超える長文も出題されるが、文の内容自体は小学生高学年レベルです。
選択式では英作文は40~50文字の英作文であることが多く、練習しておく必要があります。
英語のおすすめ記事
対策
- 日頃から英文音声を音読し、リスニング力を鍛える
- 中学で習う単語はすべて覚える
- 長文を正確に早く読む練習をする
- 文章を中学レベルの文法を使って作る
北辰テストの英語はリスニング・文法・長文・英作文と様々な英語力が必要になります。
リスニングで13分使うため、試験時間は実質50-13の37分しかありません。
英語の文章量も多く、最後には英作文もあるため英語を読むスピードアップが必須になります。
北辰テストの理科
傾向
大問1は小問集合(全分野)、小問2、3は地学・生物、小問4、5は化学・物理が出題される傾向にあります。
記述式も多く、実験や観察の問題、計算を過程まで記述させる問題も多く出題されます。
作図問題もよく出るので、問題に慣れておく必要があります。
特に化学実験の問題が多く、化学変化や合成、電気分解の問題が多い傾向です。
知識問題では全分野から広く浅い問題がでます。
対策
- 教科書を読み込む
- 問題集の一問一答で全範囲を広くカバーする
- 知識だけでは解けない問題は原因と結果を深く理解する
暗記することが多いので、とにかく教科書を読み込み、自分で人に説明できるレベルまで理解することが大切。
小問集合と知識問題は知っていれば解ける点取問題なので、教科書を理解した上でワークや問題集を繰り返し解きましょう。
記述問題では、深い理解が必要になるので、暗記だけではなく自分の言葉で説明できるレベルまで落とし込んでおく必要があります。
問題の文章量が多いため、正確に早く読むことも重要です。
北辰テストの社会
傾向
地理・歴史・公民から出題され、知識問題・記述問題・資料読み取り問題で構成されています。
知識問題だけでおよそ4割の点数が取れる。
基本的な問題が多く、難しい問題は少ないが、記述問題が多いため形式になれておく必要あり。
中学3年で8回のテストがあるため、受けるタイミングによって歴史または公民の範囲が追加されます。ただし、地理に関しては常に全範囲から出題されます。
記述問題や資料の読み取り問題では、問題作成者の意図を読み取る必要があるため、練習が必要。
写真や図の問題あります。特に地形図はかなりの確率で出題される。
社会のおすすめ記事
対策
- 教科書を読み込む
- 問題集の一問一答で全範囲を広くカバー
- 実践問題を解き、記述・資料読み取りに慣れる
とにかく範囲が広いので、日頃から積み重ねておくことでかなりの高得点が取れる教科。
ただし、暗記部分が多いので直前でも点数を上げることは可能。60点以上は深い知識が必要になるため、学習配分を考えることが大切です。
教科書を何度も読み込み、音読し、自分で説明できるレベルまで落とし込むことで対策のペースはできる。
さらに、ワークや問題集をとにかくやり込むことで、知識問題の取りこぼしを防ぎ、一番点数が取れる。
記述問題や資料読み取り問題は過去問でパターンの傾向に慣れ、学習する際も図やグラフ、表などを自分なりに説明できるようにしておくことが大切になります。
北辰テストの国語
傾向
文学的文章・説明文的文章・古文漢文・漢字文法・作文で構成されています。
全教科の中では平均点が高めになることが多い。
問題文だけではなく選択肢も文章量が多いので、早く読む力が必要となる。
漢字・文法に関しては出題範囲が広い。
出題パターンが独特なので、慣れておく必要がある教科です。
最後の作文は対策すれば誰でも取れるので早めに確認しておきましょう。
対策
- 過去問で問題の解き方を身につける
- 時間配分を体に染み込ませる
- 作文テクニックを身につける
国語は答えの解説がポイントです。
解説と自分の考えがシンクロできるように過去問で解き方を慣れておくことが大切。
文章量が多いので、時間を図って過去問を解き、どのペースで問題を解いていけばいいのか確認しておきましょう。
作文では、与えられたテーマに対して忠実に書き、ケアレスミス(誤字脱字)をしないために、見返す癖をつけましょう。
長文文章の読み方のコツは人それぞれあると思いますが、登場人物のキャラをイメージしながら気持ちの変化やストーリーの変わり目を意識しましょう。
北辰テストの傾向と対策まとめ
北辰テストは通常の定期テストとは問題の構成が大きく変わるため、事前に傾向を知っておくことが大切です。
一年間で複数回テストを受けることができるので、回数を重ねて慣れていけば良いかもしれませんが、傾向を知って対策をしっかりと立てることで、早い段階で結果を出すことができます。
コーチ
北辰テストの傾向と対策が見えてきたよ!
あとは自分を信じて突き進むだけだね!
賢い犬
北辰対策記事